ガレージハウスを平屋で実現するために必要な費用と注意点

2021.10.08

住まいづくり
ガレージハウスを平屋で実現するために

車愛好家の憧れであるガレージハウス。平屋でガレージハウスを実現することはできるのでしょうか?平屋でガレージハウスを建てるには、通常の住宅に加えてガレージ部分の坪数や建築費が必要です。ここでは、平屋でガレージハウスを建てる際の注意点や間取りのヒントについて解説します。

ガレージハウスとは

ガレージハウスとは

ガレージハウスとは、ガレージと住居が一体化したタイプの家を指します。一戸建てのガレージには青色駐車場やカーポート型などさまざまなタイプのガレージがありますが、ガレージ部分が内包されているガレージハウスは、外観の良さやガレージスペースの自由度から、車愛好家の憧れにもなっています。

また、関連する言葉として「ビルトインガレージ」や「インナーガレージ」も耳にしますが、これはガレージハウスに設置されているガレージ部分を指す言葉です。

 

ガレージハウスのメリット

ガレージハウスはガレージ部分のシャッターを閉めると、完全な屋内に車を駐車することになります。そのため、車を雨風やいたずらなどから守れる点が大きなメリットです。また、完全な個室ですので、プライベート空間として休日に趣味を楽しむ場所としても利用できるでしょう。

2つ目のメリットは家から車までの移動距離が短いことです。室内からそのままガレージに移動できるため、雨の日の外出でも濡れる心配はなく、重い荷物を持っていてもすぐに室内へ運ぶことができます。

これらの理由から、注文住宅でガレージハウスを建てたいと考える車愛好家は多くいます。

 

ガレージハウスのデメリット

ガレージハウスでは通常の注文住宅にはないデメリットがあります。

まず、ガレージハウスは一般的な戸建て住宅よりも建築費が割高になる傾向があります。ガレージ部分と住居が一体型であるため、耐震性や耐久性を考慮した設計にする必要があるためです。また、平屋の場合はガレージ部分を建築するだけの坪数も追加で必要になり、その分土地代も割高になります。

2つ目のデメリットは、ガレージに車を出し入れする際の騒音や換気対策が必要であることです。例えば騒音対策として、ガレージと寝室と隣接させないといった住居内の間取りや、シャッター音で近隣住宅に迷惑をかけないようにするといった工夫も通常の住宅にはない注意点です。

最後に、限られた坪数の中でガレージハウスを建てる場合、ガレージの分だけ居住空間の間取りが狭くなるデメリットがあります。

 

平屋でガレージハウスを建てる際の費用相場

平屋のガレージハウス費用相場

平屋でガレージハウスを建てるためには、居住空間に加えてガレージ部分の土地の確保が必要です。ガレージ部分の建築費も通常のガレージに比べて割高のため、予算計画の際にもガレージ部分にいくら必要かを考慮した予算組みが大切です。ここでは、ガレージハウスのガレージ部分に必要な坪数や建築費の相場について詳しく解説します。

 

ガレージ部分に必要な坪数

ガレージ部分に必要な坪数は車一台分で4〜5坪とされています。軽自動車であれば4坪で十分ですが、普通自動車であれば4.5坪でちょうどいいスペースと考えましょう。5坪あれば、十分にスペースが確保できるため、ステーションワゴンなどの少し大きな車でも余裕を持って駐車できます。平屋はこの坪数を考慮して広めの土地を購入する必要があると考えましょう。

坪単価は全国平均で33万円ほどのため、単純計算すると車一台分(5坪分)で165万円分の土地代が必要です。さらに車二台分となると、坪数や土地代として10坪分(約330万円)が必要になります。

なお、坪単価は注文住宅を建てるエリアによって大きく異なりますので、実際にかかる金額は購入する土地の坪単価を元に計算しましょう。

 

ガレージ部分の建築費の相場

ガレージ部分の建築費も相場を覚えておくと予算計画に役に立つでしょう。

ガレージ部分の建築費は一般的に1坪あたり50〜80万円かかるとされています。車一台分(5坪分)のガレージを建築する場合、250〜400万円の建築費が必要です。ガレージハウスのガレージが割高になる理由は、住居に内包された設計になるため住居の耐久性や耐震性を担保する必要があるからです。土地代と合わせると、ガレージ部分にかかる費用は車一台分で約415〜565万円が相場ということになります。

 

平屋でガレージハウスを建てる際の注意点

平屋のガレージハウス注意点

実際に平屋でガレージハウスを建てた際、実際に住み始めた後に不便な点に気がついたり、設計で後悔したりすることはできるだけ避けたいものです。そのために、あらかじめ注意すべき点を把握しておくことは大切です。注意点を把握することで、設計時点や設備を選ぶ時点で工夫すべきポイントがわかり、快適な注文住宅を手に入れることができるでしょう。

 

寝室とガレージの位置に注意する

ガレージハウスは住居にガレージが内包されているため、車を出し入れする際の騒音や振動が家の中に響きやすいという難点があります。そのため、仕事の都合などで早朝や深夜に出入りする場合、車の移動で家族を起こしてしまう、といった失敗談はよくあります。対策としては、寝室をガレージと離れた距離に配置する、音や振動が部屋に伝わりにくい設計にするといった工夫が必要です。

特に平屋は2階建てや3階建てなどと違い、1階部分にガレージと全ての部屋が共存するため振動や音が気になりやすい傾向があります。寝室は対角線上の一番離れたところや、中庭を挟むなど物理的に距離を取る間取りにしましょう。

 

将来のライフプランを考慮して設計する

ガレージハウスはガレージ部分が独立していないため、家が完成してからの増築や改築は基本的に不可能な場合がほとんどです。将来的に車の台数を増やしたり、軽自動車からワゴン車に車種を変えたりといった予定が発生した場合に、ガレージの広さが足りないといった失敗談をよく耳にします。将来的にお子様が増えて車を大きくする可能性があるなど、最初の設計時点でライフプランを考慮することが大切です。

特に見落としがちな点としては、老後に車椅子が必要になった場合に車の近くまで移動ができないケースです。注文住宅は一生暮らすことを想定して建てるケースが多いため、老後までの将来を見据えて不足のないガレージ設計にすることが重要です。

 

用途に合わせて照明や換気の位置を工夫する

ガレージを車のメンテナンスやDIYなど趣味の空間として活用したいと考えている方は多いのではないでしょうか。雨の日でも気兼ねなく家族でバーベキューを楽しむ場としても利用でき魅力的です。

その場合気をつけたい点としては照明と換気の位置です。照明は特に細かい作業をする場合に注意が必要で、いざ使ってみた際に明度が足りずに手元が見づらいといったことがないようにする必要があります。また、車の出入りの際に人感センサーで点灯する照明があると便利です。

換気に関しては、きちんとガレージ内の空気が循環する位置に配置することが大切です。換気機能が不十分だと空気がこもるだけではなく、カビが発生する原因にもなるでしょう。

 

生活スタイルに応じてガレージからの動線を設計する

ガレージからの出入り口は生活動線を考慮して設置すると、日常生活での利便性が高まります。

例えば、日用品の買い物を車で行うことが多い場合は、ガレージからパントリーやキッチンへ直接出入りできる勝手口を設けると、荷物を運ぶ手間が軽減でき便利です。また、車椅子やベビーカーを利用している場合は、スロープを設定してリビングや玄関までの動線を確保すると移動にかかる労力を軽減できるでしょう。

このように、家族全員の実際の生活スタイルをイメージしながら、ガレージからどの部屋までのアクセスが良いと便利かを考えるといいでしょう。

 

平屋でガレージハウスを建てる際の間取りのヒント

平屋でガレージハウスを建てる際の間取り

ガレージハウスは間取りを工夫することで色々な楽しみ方ができます。ここでは、平屋の注文住宅でおすすめのガレージハウスの間取りについていくつか紹介します。

 

リビングからガレージが見える間取り

リビングスペースとガレージを隣接させ、間の壁に大きな窓を取り付けることでショールームのような空間を再現できます。リビングでくつろぎながら愛車をゆっくりと眺められるのは、車愛好家にとっては至福の時の一つでしょう。それを叶えられる、好きな車を快適なリビングにいながら楽しめる間取りです。

加えて、リビングからガレージがすぐに見えることで、子どもがガレージで遊んでいる場合でも家事をしながら様子がわかる、安心できる間取りでもあります。

 

コの字住宅とガレージで中庭を囲む間取り

コの字型の住宅の間にガレージを設置するタイプの間取りにすると、真ん中に設置する中庭が完全なプライベート空間になります。車を降りてすぐ中庭があることで開放感を味わえるとともに、キャンプなどのアウトドア用品を車からすぐに中庭に広げて手入れができるでしょう。

さらに、中心に中庭がある間取りであれば、ガレージの対面側に寝室を設置することでガレージハウスで注意すべき騒音や振動の問題の解決策にもなります。

 

平屋のガレージハウスを建てるならビルドアートへ

平屋のガレージハウスといえばビルドアート

ガレージハウスを平屋で実現するためには、ガレージ部分の土地の確保や間取りに工夫が必要です。しかし、ガレージ部分を趣味の空間として活用できたり、リビングから愛車を眺められたりとガレージハウスならではの魅力がたくさんあります。

ビルドアートはお客様の希望や坪数に合わせて、生活スタイルに合ったガレージハウスのデザインを提案します。

注文住宅でガレージハウスを検討している場合は、ぜひビルドアートへ相談ください。

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