注文住宅の間取りを考えるポイント!実例を参考にしてイメージをつくろう

2021.04.30

住まいづくり

これから建てる家の間取りを考えるのはとても楽しいものですが、安易に決めてしまうと、せっかくの注文住宅が住みにくい家になってしまいます。そこで今回は、家族の希望をできるだけ取り入れ、快適に暮らせる家を実現するために覚えておきたい間取りの決め方について解説します。家族での話し合いや住宅会社との打ち合わせなどに、ぜひ役立ててください。

注文住宅の間取りを決めるポイント

使い勝手の良い快適な間取りには、いくつかの特徴があることをご存じでしょうか。注文住宅の間取りを考えるときは、次のようなポイントをおさえながら決めていくことをおすすめします。

家事動線はできるだけシンプルに

炊事や洗濯など家事を行うときに移動するルートを家事動線といいます。家事は毎日の生活に関わることです。動線によっては家事に余計な時間がかかり、ストレスを感じるようになるため、できるだけシンプルにするようにしてください。

ただし、家事動線だけにこだわりすぎるのも良くありません。来客時にプライベート空間が見えないか、洗面やトイレなど家族の朝の身支度がスムーズに行えるかなども配慮して、使いやすい間取りを考えることが大切です。

日当たりを考えた間取りにする

部屋の配置には日当たりを考慮することが大切です。リビングやダイニングなど家族が集まる場所は日当たりのよい南側に、昼間は使わない寝室は北側に配置するなど、生活をイメージしながら考えてみましょう。周辺環境や立地によって陽の差し方が違うため、その土地で実際に日当たりを確認してください。

道路の向きによっては希望する配置にならないかもしれません。その場合にも、どの部屋の日当たりを優先させるかで間取りを決めていきましょう。外からの視線が気になるようであれば、植栽で目隠しをするなどの工夫も必要です。

基本的に部屋ごとに収納をつける

住まいへの不満に収納不足をあげる人は少なくありません。注文住宅の間取りを考える際には、収納が部屋ごとにあるとよいでしょう。収納スペースにゆとりがあれば急な来客時にもサッと部屋を片付けられます。特に小さな子どもがいる家庭は、少し余裕をもって収納スペースを確保するようにしましょう。成長するにつれて子どもの持ち物が増えていくためです。

ただし、むやみに収納スペースを作ると居室が狭くなってしまいます。どのくらいの収納スペースが必要なのか、あらかじめ考えることが大切です。ベッド下などのデットスペースも収納スペースとして活用できますし、リビングに間仕切りを立てて一時的な収納スペースにするという方法もあります。収納を計画すると同時に使わないものは処分し、どこに何をしまうのかを決めるようにしましょう。

譲れない条件を考える

せっかくの注文住宅です。基本的な間取りのほかに、かなえたい夢を家族で話し合ってみましょう。車やバイクが趣味の人ならビルトインガレージ、映画が好きな人ならシアタールームなど、いろいろと夢があるのではないでしょうか。

家庭菜園で作った新鮮な野菜を食卓に並べたい、思いきり音楽を楽しめる防音室がほしいなど、意見を出し合ってみてください。なかには予算や立地条件などの関係で実現できないものもあるかもしれません。施工会社の担当者に相談しながら、譲れない条件を絞り込んでいくとよいでしょう。

【二世帯住宅】生活音に配慮する

1階に親世帯・2階に子世帯といったスタイルの二世帯住宅では、生活音への配慮も必要です。特に、親世帯の寝室の真上に配置する部屋には注意しましょう。それぞれに生活のリズムが違うため、上階の物音がストレスになってしまう可能性もあります。なるべく人の気配を感じさせないよう、頻繁に出入りすることのないウォークインクロゼットや収納スペースを配置するなどの工夫をしてください。

なお、一般的にはトイレや浴室などの水回りは同じ位置に配置します。生活音への配慮になると同時に、配管を集中させることで工事費やメンテナンス費用を抑えることができるためです。

【二世帯住宅】玄関スペースを分けるのか

二世帯住宅では、玄関を分けるか共有するかについてもしっかりと考えておきたいところです。
玄関を共有した場合、親世帯と子世帯とでは生活リズムが異なることが多いため、家に出入りするたびに物音に配慮しなくてはなりません。また、二世帯分の靴がひとつの玄関に集まるため、玄関まわりが散らかりがちになることもデメリットといえるでしょう。

その一方で、双方の世帯の異変に気付きやすい、留守中の対応を在宅中の世帯に頼めるといったメリットもあります。
玄関を分けた場合は世帯ごとのプライバシーが確保できますが、それだけスペースをとりますし、工事費もかかります。住む人の考え方、予算や土地の広さなどを考慮して、ひとつにするか分けるかを家族で話し合うようにしてください。

注文住宅だからこそこんな工夫も!

「こんな家に住みたい」という夢を可能な限り実現できるのが注文住宅の魅力です。ここでは、注文住宅だからこそできることを紹介します。注意したいポイントにも触れますので、検討時に役立ててください。

書斎・趣味スペース

注文住宅への要望によくあげられるのが、自分だけの書斎や趣味の部屋です。新型コロナウイルスの影響からリモートワークが増えてきたこともあり、パソコンスペースを希望する人も増えています。

敷地面積の関係で専用の部屋を作ることが難しいようなら、廊下の隅や階段下などのデッドスペースを利用するという方法もあります。広々とスペースをとるよりも、こぢんまりとした空間のほうがかえって作業に集中できるかもしれません。作り付けのカウンターがあれば、作業に使うこともできますし、飾り棚として使用することも可能です。

また、広いリビングに間仕切りをつけ、使うときだけ部屋を分けるのもおすすめです。工夫次第でステキな書斎や趣味のスペースが実現できるので、施工会社の担当者に相談してみてください。

シアタールーム

シアタールームを作るには、遮音性・吸音性のある建材を使用したり、窓を二重サッシにしたりなどの防音対策が必要です。ケーブル類を通す配管をあらかじめ設置しておけば部屋がスッキリします。

防音対策がされている部屋なら楽器演奏や音楽鑑賞も存分に楽しめます。新築時こそシアタールームを作るベストタイミングといえるでしょう。日当たりの良し悪しはあまり関係ないので、使いみちに悩む日当たりの悪い部屋をシアタールームにするのもおすすめです。

スキップフロア

スキップフロアとは、同じ階層に高さが異なるスペースがある間取りのことを指します。一般的には「中二階」「中三階」などと呼ばれるスペースのことです。スキップフロアがあると、洒落たカフェのような個性的な空間が演出できます。子どもの遊び場や勉強のスペースに、書斎や趣味のスペースになど、使いみちはさまざまです。仕切りがないため、家族のコミュニケーションもとりやすいでしょう。

ただし、家族の年齢によっては段差がストレスになることもあります。高齢者や赤ちゃんがいる家庭では、安全対策も含めてしっかりと検討するようにしてください。

吹き抜けや高天井

建築基準法では、天井高が2m10cm以上あれば居室として認められています。戸建住宅の標準的な天井高は1階が2m40cm、2階は2m20~30cm前後ですが、希望によってはそれよりも高くすることも可能です。こうした高天井や、1階から最上階の天井まで見上げられる吹き抜けは、開放感のある家をつくりたい人におすすめです。窓の高さや位置を工夫すれば日光をたっぷりと取り込める明るい空間が実現でき、家族がのびのびと暮らせる家になるでしょう。

ただし、冷暖房の効きが悪くなってしまう、高い場所の掃除や電球交換などメンテナンスに手間や費用がかかるといった難点もあります。吹き抜けや高天井を希望する際は、メンテナンスのしやすさも含めた設計を施工会社に相談してみてください。

注文住宅の間取りの注意点

注文住宅はおしゃれな外観や間取りに目を奪われがちですが、目に見えない細部にこそこだわることが大切です。たとえば、コンセントの数や位置を適当に決めると、実際に住み始めてから不便を感じることが多いようです。

収納に余裕をもたせても、造りによっては使いづらいスペースになってしまうこともあります。また、吹き抜けや高天井の説明でも触れましたが、おしゃれな間取りはメンテナンスに手間がかかるというデメリットを抱えています。

若いときには気にならないスキップフロアなどの段差も、年齢を重ねるうちに使いづらさを感じるようになるかもしれません。普段の生活を事細かく想像しながら、そして将来的な住みやすさにも配慮しながら、自分たちの理想の間取りについて考えてみてください。

ビルドアートの間取り実例集

ここからは、ビルドアートが手掛けた注文住宅の事例を2つ紹介します。ひとつはご夫婦がそれぞれに趣味を楽しめる家、もうひとつは三角形の敷地を100%活用した間取りの家です。ぜひ参考にしてください。

趣味を楽しめる家

リビングの中央に奥さまが大切にしているグランドピアノを配置。リビングの隣には、ご主人が野球仲間と家呑みを楽しむ居酒屋テイストの和室を配置しました。一度に大勢をもてなすことが多いため、動線に特に配慮しています。キッチンには使い勝手がよく収納力のあるパントリーがあり、来客時の食事の準備や片付けがラクに行えます。

BBQが楽しめる広いテラスには、ダイニングキッチンからもリビングからも出入りが可能です。動線の良さはもちろん、開口部を広くとったことにより日射しがたっぷり注ぐ明るい空間を実現しました。

▼詳しい間取りについてはこちら!

FILE.29ピアノと野球をとことん楽しめる大理石のラグジュアリーハウス

三角形の狭小地をいかした家

狭小しかも三角形という難しい敷地をフル活用して、ご家族全員の希望をかなえた事例です。1階にはビルトインガレージとご主人の個室、2階はLDK、3階には間仕切り付きの子ども部屋と奥さまの個室を配置しています。

敷地内に庭を確保するのが難しいため、屋上をスカイガーデンとして活用できる設計に。そのほかにも、勝手口付きパントリーやシューズクローゼット、広い浴室など、コンパクトながらもご家族の要望をギュッとつめこんだ注文住宅です。

▼詳しい間取りについてはこちら!

FILE.04三角形の極小敷地だけど、家族全員の願いをかなえてほしい!

注文住宅だからこそ間取りにこだわろう

ビルドアートは「住む人が本当に喜んでくれる家づくり」がコンセプトの会社です。紹介した「趣味を楽しめる家」や「三角形の狭小地をいかした家」は、寄せられた要望にプラスアルファの工夫を加え、お客様の夢をカタチにした一例です。

興味を持ってくださった方には、ビルドアートの数多くの施工事例のなかから特にユニークな13邸をまとめた作品集をお配りしています。ぜひ、注文住宅の間取り決めの参考にしてください。

ビルドアートが手がけたドリームハウスの実例集とコンセプトブックをお届けします。

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