
春の模様替えや片付けの季節。ふと気づくと、「なんでこんなにモノが出しっぱなしなんだろう…」と思うこと、ありませんか?収納スペースはたっぷりあるはずなのに、なぜか部屋が片付かない。その原因、もしかすると“収納の位置”と“動線”にあるかもしれません。今回は、注文住宅の間取り設計にも関わる「収納計画と暮らしの動線」について、住みやすさを高める視点でわかりやすくご紹介します。
なんでこんなにモノが散らかるの?収納計画と間取りの意外な関係
「収納はたくさんあるのに、なぜか部屋が片付かない…」
そんな悩みを抱えている方、実は多いのではないでしょうか。
散らかる原因は、単に“収納の量”ではなく、「収納の配置」と「暮らしの動線」にあることが多いのです。
このコラムでは、注文住宅設計における“収納計画”の視点から、散らかりにくい家づくりのヒントをご紹介します。
目次
1. 「収納が多ければ片付く」は間違い?
収納を「とにかく多く」と考える方は少なくありません。でも重要なのは、いつ・どこで・誰が・何を使うかという視点。
暮らしの動きに合わせた収納配置ができていなければ、かえって「使いづらい収納」になってしまいます。
2. 収納と生活動線の深い関係
人の動き(動線)に沿って収納を設けることで、自然と片付けやすくなります。例えば:
- 玄関に上着やカバンの収納があれば、リビングに散らからない
- 洗面所に下着やタオルの収納があれば、動きがスムーズ
- 子どものランドセルはリビング収納に置く方が“片付け率”が上がる
つまり、収納の位置は動線とセットで考えるべきなのです。
3. よくある「使いづらい収納」の失敗例
- リビング収納がゼロ
文房具・書類・薬など、よく使うけれど散らかりがちなアイテムの“仮置き場”がなく、床やテーブルに集まりがち。 - ファミリークローゼットが遠すぎる
便利なはずが動線から外れていると使われず、各部屋が散らかる原因に。 - 奥行きが深すぎる収納
奥のものが取り出しにくく、デッドスペースになってしまう。
4. ビルドアートの収納設計の考え方
私たちは、収納の「量」より「暮らしとの連動性」を重視します。
ヒアリングでは、以下のようなことを確認します:
- どこで・どんなモノを日常的に使っているか
- いつ・どこが一番散らかりやすいか
- お子さまの成長による収納ニーズの変化
そのうえで、動線上に配置する収納をご提案します。
たとえば:
- 洗面脱衣室に「一時置きカゴ+下着収納」
- 玄関そばに「学校用品・仕事カバンの棚」
- 布団や季節家電が入る「多用途収納」など
5. まとめ|収納は「量より配置」で考える
収納があっても散らかる家には、「動線に沿っていない」「使う人のそばにない」「出し入れがしにくい」という共通点があります。
つまり、収納は“暮らしやすさ”に直結する設計要素。
モノが自然と戻る収納配置で、「片付く家づくり」を目指しましょう。