注文住宅の工務店選び|選定の流れやチェックポイントを解説

2021.08.30

住まいづくり

注文住宅を建てる際に、大切になってくるのが住宅会社選びです。しかし、工務店やハウスメーカーは非常に多く存在し、何を基準に選べばよいか悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。ここでは、工務店を選ぶ際の流れや打ち合わせで確認しておくべきポイントなど、工務店を選ぶ際に必要な判断基準について詳しく解説します。

工務店とハウスメーカーの違い

住宅会社には大きく分けて工務店とハウスメーカーがあります。いずれも住宅を建てる専門の会社ですが、この2つの会社では得意な領域や料金設定などが大きく異なります。そのため、まずは工務店とハウスメーカーの大まかな違いを理解した上で、自分に合った工務店選びを始めることが大切です。ここでは、工務店とハウスメーカーの違いについて大きく4つの項目に分けて解説します。

対応エリア・規模の違い

ハウスメーカーは大手であればあるほど全国に営業拠点を持っており、対応エリアも全国規模であることが多いです。一方で工務店は基本的に限られた地域を対応エリアとしているところがほとんどです。そのため、好みの施工実績がある工務店をWeb上で見つけても対応エリア外であることもしばしばあります。逆に言えば、工務店は対応エリアに密着した強い会社が多いということでもあります。

施工技術の違い

ハウスメーカーのプレハブの場合、施工資材は工場で一括加工されることが多く、品質が均一に仕上がる点が特徴です。施工技術もハウスメーカーの場合は、工場で加工した資材を現場では組み立てるだけであることが多く、職人の技術で仕上がりが左右されることは少ないとされています。一方工務店は、資材の加工も含めて一棟一棟職人が手がけるため、施工職人の腕により品質が左右される場合があります。

アフターサービスの違い

ハウスメーカーはアフターサポート体制が整っていることが多く、担当が変わってもサポート内容の品質に変化はありません。工務店は地域密着型である特性を活かし、何かあった際にはすぐに現場に駆けつけ対応してくれる手厚さが魅力です。

価格設定の違い

ハウスメーカーは建材などを大量発注することでスケールメリットを利用し、全体の建物価格を下げ建築費を安くすることができます。ただし、ハウスメーカーは広告宣伝費をかけていることが多く、総額には広告宣伝費分も上乗せされることがほとんどです。工務店は規模の違いからスケールメリットによる建築費の値下げは難しいものの、ハウスメーカーほど広告宣伝費に予算をかけていない分、比較的安価で家を建てることができます。

工務店選びの流れ

注文住宅は設計から完成まで自分の要望を細かく伝えながら、工務店と二人三脚で理想の家づくりをしていきます。完成までには1年程度かかるのが一般的なため、長い時間を共に過ごす工務店選びは慎重にしたいもの。ここでは、家づくりに欠かせない工務店を選ぶ際の流れを紹介します。

工務店を探し資料請求する

まずはインターネットなどで、気になる工務店を探していきましょう。検索する際は家を建てるエリアに対応している工務店を選ぶ必要があるため、「地域名 工務店 注文住宅」などと検索するとよいでしょう。検索で出てきた会社のサイトを見ながら、自分の理想に近い物件を施工している会社など興味がある会社をいくつか候補にあげていきましょう。

この際、たくさんの工務店があり判断に迷う場合は気になる会社全ての資料を請求しても問題ありません。気になる会社が複数社見つかったら、まずは資料請求を行いましょう。

工務店の候補を数社に絞る

資料請求した全ての工務店から資料が届いたら、今後見積もりなど具体的な比較を行う会社を2〜3社に絞ります。この際資料やWebサイトを見比べながら、以下のポイントを比較していくと良いでしょう。

1. 技術力
自社設計、自社施工かどうか
得意な工法、構造は何か
他社と比較して強みが差別化できているか
技術に一貫性があるか、責任の所在は明確か
住宅完成保証制度を有しているか

2. 性能
耐震性、耐久性、断熱性、気密性を希望する基準で施工できるか
利用している部材やメーカーはどこか
水回りの設備のグレードや品質は選べるか
利用している空調システムはどこか

3.デザイン
デザインや設計が自分の好みに合っているか
得意な住宅デザインの特徴はなにか
実現したい間取り、デザインの実績があるか
デザインや間取りに制限や規格はないか

4.事業内容、社内体制
注文住宅の新築工事をメインに扱っている会社か
特定の地域で長く続いている会社か(頻繁に移転していないか)
職人さんや大工さんの定着率は安定しているか
施工の管理体制は安心できるか

問い合わせと見積もりをする

工務店の候補を数社に絞ったら、実際に問い合わせをして打ち合わせや見積もりに進みましょう。問い合わせをした際に電話対応の印象も注意を払いましょう。もし、対応が雑だと感じたり打ち合わせまでの日程が先の日程になってしまうなど違和感を感じる場合は、実際の打ち合わせでも同じ印象を感じないか注意深く確認するポイントになります。

また打ち合わせ当日までに、資料やWebサイトを確認しただけではわからなかった部分や、家づくりで聞いておきたい内容をまとめておくと当日の進行がスムーズです。

工務店を決める

複数社と実際に見積もりや打ち合わせを重ねて、最も自分の理想通りの家づくりができる会社を絞り、契約をしましょう。もし、打ち合わせを行ったどの工務店も満足が行かない場合は探し直す必要があります。また一から探す手間を避けるためにも、資料請求を行って数社に絞る際は慎重に選ぶことが大切です。しかし、もし少しでも違和感や不信感がある場合は打ち合わせを何度もしているからといって妥協せず、しっかりと断る勇気も大切です。

工務店との打ち合わせ時に確認すべきこと

工務店との打ち合わせでは、どのような家にしたいかをはじめとして予算についてや工期についてなど話題は非常に多岐にわたります。たくさんの話が同時に進んでいくので、工務店の良し悪しを判断する余裕を持ちながら話を進めるのは非常に難しいのが実際のところ。いざ打ち合わせをしてみたけれども、最終的にどこの工務店が良いかわからないということが起きないよう、あらかじめ打ち合わせの際に確認しておくべきポイントを整理しておきましょう。

自社の強みを明確に説明できるか

打ち合わせの際に必ず確認すべきは「自社の強み」を営業担当が明確に答えられるかどうかです。家づくりにしっかりと理念を持って取り組んでいる会社は、メンテナンス不要な家づくりを目指している、デザイン性を重視しているなど、自社独自の理念を明確に持っているところが多いです。

理念をすぐに答えられる工務店は設計から施工まで一貫した理念のもとで家づくりが行われます。そのため、自分の理想に近い理念を掲げた工務店を選ぶことができれば、完成イメージにもズレがなく、満足度の高い注文住宅を手に入れられる可能性が高まります。

疑問や要望に対して真摯に対応してくれるか

家づくりで重要なのは自分の要望をしっかりと伝えることと、些細な不明点や不安を解消しながら納得した家を設計していくことです。そのため、もし営業担当に質問をした際に明確な回答や説明が返ってこない場合は注意が必要です。プロであれば、その場で答えられない質問に対してもいつまでに明確な回答を用意するかなど、真摯な対応をしてくれます。もし、懸念や疑問がいつまでも解消されないまま話が進むようなことがあれば、工務店として実力不足である可能性があります。そのため、要望や質問に対して漏れなくきちんと対応してくれる工務店を選ぶようにしましょう。

ライフスタイルをヒアリングし、最適な生活動線を提案してくれるか

家づくりは自分の理想のままの設計だと、実際に住んだ際に動線が悪いなど不具合が生じる場合があります。このような素人が気づきにくい改善点を提案するのも工務店の役割のひとつです。そのため、打ち合わせの際に生活スタイルや暮らし方のヒアリングなどを丁寧に行ってくれているか、そのヒアリングに応じて生活動線の提案やより暮らしやすい設計を提案してくれるかどうかは重要なポイントです。もし、自分たちの意見を営業担当がそのまま鵜呑みにしている場合や、営業担当の意見を丁寧な説明もなく押し付けてきている場合は注意しましょう。

デメリットやできないことも正直に話してくれるか

家の設計は、当初から計画していた要望が叶わない部分も必ず出てくるものです。このように、要望通りの設計が難しい場合やデメリットが発生する場合に、よくない内容も正直に話してくれるかどうかも大切なポイントです。また、希望通りの設計がどうしても難しい場合に、理由を説明した上で代替案を提案してくれる工務店は信頼できるでしょう。

工務店を決める前にチェックするべきポイント

打ち合わせを重ねることで、依頼する工務店の候補を絞れたら打ち合わせで話している内容や、施工技術がしっかりと自分の家に反映されるかを最終的にチェックする方法があります。ここでは、工務店を1社に決める前に必ず確認しておくべきポイントについて紹介します。

施工管理者は実績豊富かどうか

家の品質を左右するのは職人さんや大工さんの腕次第と思われていますが、実は最も大切な役割を担うのは「施工管理者(現場監督)」です。いくら腕の良い職人さんでも、人為的ミスなどが発生する可能性をゼロにはできません。そこで、施工管理者が各工程の完了後に手抜かりやミスがないかを確認し、質の高い住宅の完成まで工程を管理します。また、施工管理者は完成後のアフターサポートでも引き続き担当することが多いため、豊富な経験を持っており丁寧な対応をしてくれる人かどうかが非常に重要です。もし、少しでも施工管理者との相性に心配がある場合は、迷わず工務店担当者に相談することをおすすめします。

神奈川・横浜・相模原エリアの注文住宅はビルドアートへ

工務店は注文住宅の設計から施工、アフターサポートに至るまで長い期間関わることになる相手です。満足した住宅をストレスなく建てるために、後悔のない工務店選びを行いましょう。

神奈川・横浜、相模原エリアで注文住宅を検討中の場合は、ビルドアートにご相談ください。費用や土地に合わせてお客さまが満足する設計プランをご提案させていただきます。

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